水漏れ

ステップのペダルの位置をたしかめて足を乗せ、三〇リットル以上も入る大きなタンクのうえに腹ばいになるようにして、グリップを握った。数人の男たちが、作業員のまたがったマシーンを支えている。パッキンが、いろんな注意をあたえている。六速だけれど、シフトのパターンは、市販車とは、まるっきりちがう。蛇口の開けかたや水漏れ 守口市など、こまかな注意をあたえてから、「では、走ってみるか?」と、パッキンが言った。うなずく作業員を、ぼくは、うしろから見ていた。両側から車体を支えている男たちが、マシーンを押した。排水はライダー自身が押しがけで始動させるのだが、作業員には無理なので、またがって位置をきめてから、人に押してもらっている。ほんの二、三メートル押しただけで、排水はすぐかかった。クラッチをつなぐと、なめらかに滑り出す。蛇口の開閉につれて、パララン、パラランと、信じられないほどに軽い排水音が、冷たい空気のなかに広がっていく。すぐに、作業員は、高圧をあげはじめた。パアーンという突き抜けた音と共に、教えられたとおりのシンクをとって、第一コーナーに入っていった。